商業写真の世界では、ライティング技術は長らく「現場で見て覚える」ものとされてきました。先輩の背中を見て、自分なりに試行錯誤する——それが日本の写真教育の主流であり、それ自体は尊い文化です。しかし、それだけでは限界があります。
同じライティングを再現できない。なぜその光を選んだのか説明できない。光の理解が属人的で、チームで共有できない——これらは、個人の努力ではなく、構造的な「教育の不在」がもたらす課題です。
六本木スタジオは、毎日現場で光と向き合う組織として、この課題を変える責任と可能性があると考えています。そこで、講師・五十嵐隆裕(SIGNO)氏が米国で体系的に学んだ照明理論をベースに、全5回のシリーズとして日本の写真業界に還元するプログラムを立ち上げました。
感覚を、知識に変換する。
ロクスタアカデミーの目的は、
を扱える人材を育てることです。
写真のライティングは複雑ではなく、5つのクラシカルパターンから派生しているという事実があります。この“基礎”を知っているかどうかで、現場での判断の速さ、クオリティの安定性、仕上がりの説得力、チームとのコミュニケーション——すべてが変わります。
ロクスタアカデミーは、経験だけに頼らず、理論で光を扱えるフォトグラファーを増やすことを目的にしており、経験と感性に頼ってきた日本のライティング文化に、“再現性”と“理論”という新しい軸を導入する試みです。
1967年創業。東京・六本木に根ざし、CM、PV、広告、カタログ、雑誌など多様な撮影を支えてきた歴史あるプロフェッショナルスタジオ。
1980年東京生まれ。正確で緻密なライティングを駆使し、いかなる状況でも光を捉え、美しく深みのある世界を創りあげる。ビューティを中心とした広告、雑誌、カタログ等で活躍。
ポートレートの光は、この二つから始まる。
第2回では、ライティングの基礎を形作る二つのライト「Loop」と「Butterfly」をテーマにした講義を1日で開催します。午前は前回も好評を得たLoop、午後は新たにButterflyを取り上げ、それぞれ独立した講義として開催。LoopとButterflyはポートレートライティングの双璧を成す基本ライトであり、この二つを理解することで人物撮影における光の設計がクリアになります。特にButterflyはアジア人の骨格と相性が良く、人物と対峙したときの迫力や親密さを引き出す光として、ポートレートにおいて重要な役割を持ちます。
これまで感覚に頼って組んできたライトを構造として理解し、再現性のある技術として身につけることで、撮影現場での判断力と自信は大きく変わります。光を“なんとなく当てるもの”から“設計して使うもの”へ──「感覚を超えて、光を学問にする。」ロクスタアカデミーは、プロフェッショナルの仕事に確かな武器となるライティングの基礎を提示します。
ポートレートライティングの基本にして起点
鼻影・頬骨・キャッチライトの関係から骨格の読み方、ライトの位置・角度・距離の判断軸までを実演を交えて解説。前回好評を得た内容をベースに、光を構造として理解し再現性のある技術として身につけるための講義です。
※ 本セッションは第1回と同一内容です。第1回を受講された方は午後のButterflyセッションのみの受講をおすすめします。
2025年12月7日、第1回はLoopライティングをテーマに六本木スタジオにて開催。 参加者52名の満員となり、ライブシューティング形式で「光を再現可能な知識として学ぶ」体験を提供しました。
Shuffle by COMMERCIAL PHOTO(玄光社)、SHOOTING(ツナガリ)にて取材レポートが掲載されました。